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UNIX

1.履歴書

(ア) UNIXの誕生と進化(分化) TSSオペレーティングシステムのひとつとしてUNIXが誕生したのは1970年のことです。UNIXはAT&Tのベル研究所において、数名の技術者の手作りOSとして開発されました。UNIXは非常にコンパクトであり、その後C言語という優れた高級言語で記述しなおされたために、現場で使われながら開発されるという独特の進化を遂げてきました。また、1980念にソースコードが公開されたことから、同じUNIXであっても、異なる進化を遂げることになりました。 今日では、solarisなどの商用から、Linux、FreeBSDなどフリーのUNIXまで多くのUNIXが並立するようになっています。

(イ) UNIXの年表 1965 MULTICSプロジェクト 1969 PDP-7上でUNIXが動き始める 1971 PDP-11に搭載(Version1) C言語が開発される 1973 カーネルがCで記述される 1974 UNIX-Version5がソース配布される カリフォルニア大学バークレイ校でBSDの開発が始まる 1976 UNIX-Version6 1977 営利機関へのライセンス開始 1978 UNIX-Version7 1979 マイクロソフト社XENIX発表 3BSD開発(仮想記憶装置搭載) 1980 4.0BSD開発 1981 4.1BSD開発(Cシェル) 1982 System-III開発 サンマイクロシステムズ社誕生(BSD互換) 1983 System-V R1発表 4.2BSD開発(ネットワーク機能搭載) 1984 DEC社BSD4.2互換ULTRIX発売開始 MITでXウィンドウの開発開始 1987 X11R1開発 1988 OSF、U1発足(UNIX統合化への動き) Xウィンドウの開発がMITからXコンソーシアムに移管 1989 System-V R4(SVR4)出荷 1990 X11R4開発 OSF Motif

(ウ) 用語

1.UNIX UNIXは、業界の中立団体であるX/Openがライセンスする登録商標。 その由来は、MULTICSを皮肉ったUNiplexed Information and Computing Systemの略語であるといわれている。

2.MULTICS(MULTiplexed Information and Computing System) 1965年にサマチューセッツ工科大学(MIT)とGeneral Electric社、及びAT&T社が共同開発していたオペレーティングシステム。当時として画期的に野心的なプロジェクトであったため、目的を達成できず空中分解してしまった。

3.C言語 Dennis Ritcheが開発した高級言語。UNIXがCで記述されていたことからUNIXとともに普及し、その記述性の高さと効率の良さから、現在ではUNIXを超えて制御用から事務処理までほとんどのアプリケーションがCで記述されるようになっている。

4.BSD Berkeley Standard Distributionの略。カリフォルニア大学バークレイ校が開発したUNIXの呼び名。ARPAネット開発の資金を得て、ネットワーク機能などが充実した環境として独自の発展を遂げ、インターネットの発展にも大きく寄与した。

5.System V UNIXh、バージョン7からカリフォルニア大学バークレイ校と本家AT&Tという2つの大きな流れに分かれ、AT&T版UNIXはSystemIIIを経て最終的にSystemVが登場した。そして、SystemVはリリース3を経て現在はリリース4(いわゆるSVR4)になっている。

6.Xウィンドウ 1984年にMITのAthena(アテナ)プロジェクトから生まれたグラフィカルインターフェース環境。XウィンドウはOSに依存しないが、UNIXのGUIとして標準になっている。現在はX11R6が最新版。 Xウィンドウは、ネットワーク(仮想ネットワークを含む)上のクライアントに対してビットマップスクリーン/マウス/キーボードを装備したサーバがGUI環境を提供するメカニズムである。クライアントとサーバは離れたコンピュータ上で動作していてもよいし、同じコンピュータ上で動作することもできる。 Xウィンドウ自身はこうした仕組みを提供するだけであり、画面の外見などはウィンドウマネージャが決定する。ウィンドウマネージャにはMotifやOpenLookなど多くの種類がある。

(エ) 人

1.Ken Tompson UNIXの創始者。MULTICSプロジェクトに参加していたが、AT&Tがプロジェクトから降りた後、Space Travelゲームを完成させるために棄てられていたDEC PDP-7上に書いたオペレーティングシステムがUNIXの原型であるという逸話は有名である。

2.Dennis Ritchie Ken TompsonのUNIX開発に加わり、DEC PDP-11上でのUNIXの強化を行った。特にC言語を開発し、UNIXの大部分をCで書き換えたことでUNIXの普及・発展を大きく前進させた。

3.Brian Kernighan K&RのKとして有名。The C Programming Languageの共著者。

4.Bill Joy バーグレイ版UNIX版の中心人物。カリフォルニア大学バーグレイ校の大学院生としてCシェルなどほとんどのBSDシステムを開発した。1982年にサンマイクロシステムズ社の設立に参加。

5.Richard Stallman。 Emacsの開発者。後にFSF(Free Software Founfation)を設立し、GNUシリーズといわれるフリーソフトウェア群の充実に貢献している。

2.標準化

UNIXはソースコードがライセンスされており、規模も小さかったために多くの種類が生まれました。大きくは、UNIXがバージョン7からBSD系とAT&T系に分かれています。さらにワークステーションメーカーは独自の機能拡張を行い、大学などで開発されたフリーのツールやコマンドが任意に組み込まれています。この結果、同じUNIXであっても使用できるコマンドやコマンドの使用法が異なったり、ソフトウェアのプラットフォームとしての役割さえ危うくなってきました。 そこで、この細分化をくいとめようとの試みが長く行われてきました。しかし最近ではパソコンとワークステーションの境界が暖味になって、マイクロソフトのWindowsに対抗するべくUNIX陣営の団結の動きが見えてきています。

(ア)SVR4 1985年にAT&Tとサンマイクロシステムズ社が提携して、1989年に統合UNIXとしてまとめられたUNIX(SystemV R4.0)。ただし、統合といっても実際には総合であって、AT&T系コマンドとBSD系のコマンドが同居しており、同じSVR4で使用していてもユーザによっては異なる環境で作業していることが多い。

(イ)OSF Open Software Foundationの略。AT&Tとサンマイクロシステムズの提携に対抗して1988年にIBM、DEC、HPなど39社で結成された組織。BSD系のUNIXを推進し、GUIとしてMotifを採用している。OSFの標準UNIXはOSF/1と呼ばれる。

(ウ)UI Unix Internationalの略。OSFに対抗して1988年にAT&Tとサンマイクロシステムズを中心とする19社で構成された組織。SVR4を推進し、GUIとしてOpen Lookを採用している。1993年に解散。

(エ)X/Open 1984年に結成されたヨーロッパ標準化組織。仕様はXPG(X/Open Portability Guide)と呼ばれている。

(オ)COSE Common Open Software Environmentの略。WindowNTに対抗するために1993年に発表されたHP、IBM、SCO、サンマイクロシステムズなどが参加するUNIX共通環境。

3.システム構造 UNIXは、図のようにいくつかの部分からなっています。 カーネルは、OSの中枢部分でOSそのものと言ってもよいでしょう。カーネルとシステムコール部分が異なるUNIX間ではプログラムの互換性(ソースコード、バイナリコード)がありません。またUNIXシステムによって搭載されているコマンドの種類が異なり、同じコマンドでも細かな動作やオプションなどが異なります。シェルはユーザに接する部分であり、自動車でいえば、ハンドルやアクセルなどの運転席にたとえられますが、これにも初期のUNIXの伝統を受け継ぐBourneシェルや、次に新しいCシェル、さらにKornシェル、など多くのシェルがあります。シェルは最もユーザに近い部分なので、同じUNIXシステムであっても使用するシェルが異なることで全く異なるシステムのように見えてしまいます。

X ユーザ
シェルウィンドウマネージャ
Xコマンド
 X-Window
システムコール
カーネル
ドライバ
マシン

4.PC-UNIX UNIXは長らくワークステーションOSとして衆目の一致するところでしたが、パソコンの性能向上とワークステーションメーカがUNIXを含むソフトウェア環境をハードウェアと切り離して販売しようとする戦略から、PC(IBM互換機)向けに多くの自作志向のソフトウェアマニア(ハッカー)たちのこだわりもあって無料のUNIXが最近急激に広まってきています。

(ア)Solaris サンソフト社の製品。SVR4互換。サンマイクロシステムズ社ではワークステーションにBSD系のSunOSも搭載していますが、PC用としてはSolarisのみです。

(イ)Unix Ware SCO(Santa Cruz Operation)社の製品。SVR4互換。

(ウ)Linux ヘリシンキ大学のLinus Torvalds氏が書き起こしたSVR互換のフリーのUNIXクローン。Linuxはカーネルのみを表し、各種コマンドをまとめた配布パッケージとして入手できる(Slackware、SLS、Yggdrasil、日本ではTurboLinuxなども)。またMacintosh用のMkLinuxもある。

(エ)BSD/386 1992年にBSD(Berkeley Software Design, Inc.)で開発された市販されているUNIX。

(オ)386BSD BSDの総本山であるUCB(カリフォルニア大学バーグレイ校)のWilliam Jolitz、Lynne Jolitz氏を中心に開発されたフリーのBSD UNIXの原型。386BSDのバグ修正やバージョンアップが遅かったために、FreeBSDやNetBSDが登場した。

(カ)FreeBSD 386BSDをベースに開発されたフリーのUNIX。インテル系CPUのみをターゲットとして、安定性を重要視した開発を行っている。

(キ)NetBSD 386BSDをベースに開発されたフリーのUNIX。インテル系以外のCPU対応や新しい技術の導入を積極的に行っている。

(ク)OpenBSD NetBSDから派生したBSD。

(ケ)XFree86 無料で配布されているXウィンドウシステム。

5.さまざまなGUI(ウィンドウマネージャ) UNIXにGUI(Graphic User Interface)機能を追加する環境として、Xウィンドウが事実上の標準になっています。しかし、Xウィンドウはユーザに対してさまざまな外見を持っています。 Xウィンドウシステムの構造を図に示します。Xライブラリの上にかぶせるカタチでウィンドウマネージャが存在し、非常に多くの種類があります。ウィンドウマネージャが異なると操作方法も異なるのですが、自分の好みの環境を構築できることもUNIXの魅力でしょう。 各ウィンドウマネージャの画面イメージなどウィンドウマネージャについてさらに知りたければ、次のURLを参照してください。 http://www.plig.org/xwinman/

MotifOpenLookTabetc
Xライブラリ
上の部分がウィンドウマネージャにあたる

(ア)Motif(mwm) OSFが採用したXウィンドウ上でのGUI環境。マイクロソフト社のWindowsやOS/2のプレゼンテーションマネージャにインターフェースが似ている。現在では、Motifを採用しているメーカーが多数を占めている。

(イ)Open Look(olwm) UI、つまりサンマイクロシステムズとAT&Tが採用しているXウィンドウ上のGUI環境。

(ウ)Tab(twm) 最もシンプルなウィンドウマネージャのひとつ。

(エ)Generic(gwm) GUIを拡張可能なウィンドウマネージャ。

(オ)fvwm twmのコードをもとに書かれたウィンドウマネージャ。このコードからは、Bowman、AfterStep、Fvwm95などが作られている。メモリ使用量が少なく高機能であることが人気。GUIはMotifに似ている。

(カ)fvwm95 Windows95の画面にそっくりなGUIを提供する。

(キ)qvwm Window95コンパチのGUI。東京大学の光来健一によって開発中。

(ク)mlvwm MacintoshライクなGUIを提供する。

(ケ)bowman NEXTSTEPライクなGUI。

(コ)AfterStep Bowmanウィンドウマネージャをもとに開発されたOPEN STEPのウィンドウマネージャ。

(サ)wm2 飾りを抑えたシンプルなウィンドウマネージャ。

6.シェル シェルは、コマンドラインのユーザインタフェースを担う部分です。SVR系かBSD系かといったOSの選択やXウィンドウマネージャの選択と並んでユーザの好みが最も強く現れる部分です。

(ア)Bourneシェル(sh) ベル研究所のSteve Bourneによって開発された最初のシェル。すべてのUNIXに標準で搭載されている。ヒストリ機能や別名機能を持たないなど、ユーザーインターフェースとして不便ではあるが、UNIX標準スクリプトのほとんどがBourneシェルで記述されており、今では標準シェルスクリプトインタプリタとなっている。

(イ)Cシェル(csh) バークレイ版UNIX開発の中心であったBill Joyによって開発されたBSDシステム標準のシェル。ヒストリ機能や別名機能などが装備され、今でも愛用者が多い。シェルスクリプトの文法がC言語に似ていることからCシェルと名づけられた。現在ではSVRシステムにも標準搭載されている。

(ウ)Kornシェル(ksh) ベル研究所のDavid KornによってCシェルに対抗するカタチで開発されたSVRシステムの標準シェル。bourneシェルの機能に加えてコマンドの行編集機能やヒストリ編集機能が画面モードで行えるなど操作性にも優れている。

(エ)tcsh cshにファイル名補完機能やkshと同じような画面モードでのコマンド行編集機能など多数の機能を付加したcshの上位互換シェル。cshと互換性があるので、cshの環境設定ファイル.loginや.cshrcなどを書き換えることなくtshに移行することができる。

(オ)zsh プリンストン大学の学生Paul Falstadによって開発されたシェル。ファイル名補完やコマンドラインスタック、ワイルドカード、履歴機などの強化、キータイプの省略化など、tcshやkshなどを機能拡張した最新のシェル。

(カ)bash GNU版のシェルで、Bourneシェルの強化版。GNUプロジェクトの標準シェル。

(キ)ash Bourneシェル互換のシェル。フリーのUNIXなどにshのかわりに搭載されていることが多い。

7.フリーソフト UNIXには膨大なソフトウェアが無料、あるいはわずかな料金で流通しています。UNIXカーネルからシェル、Xウィンドウ、プログラム開発環境、DTPアプリケーションなどハード以外をすべてタダで汲み上げることも不可能ではありません。

(ア)プログラム言語 Tck/Tk GUI開発言語環境。(http://sunscript.sun.com/参照) jtcl 日本語対応Tck/Tkインタプリタ jtk 日本語対応Tck/Tkツールキット g++ GNU版C/C++コンパイラ libg++ g++用ライブラリ gcc GNU用Cコンパイラ f77 GNU FORTRANコンパイラ f2c FORTRANからC言語へのトランスレータ jgawk 漢字対応のGNU awk perl テキスト処理に最適化されたインタプリタ言語。 jperl 日本語対応perl python スクリプト言語

(イ)エディタ mule 多言語対応スクリーンエディタ Emacs GNU-Emacsエディタ nemacs 日本語対応のEmacs

(ウ)ツール TeX 文書処理システム readline 文字入力ライブラリ gzip ファイル圧縮/伸張ユーティリティ a2ps ASCIIファイルからポストスクリプトへの変換ツール html2latex HTMLからLaTeX形式への変換ツール latex2html LaTeXからHTML形式への変換ツール lha 圧縮アーカイバ zoo 圧縮アーカイバ nkf 漢字コードの変換フィルタ plain2 テキストからLaTeX/ROFF/HTML形式への変換ツール psutils ポストスクリプト関連ユーティリティ bison 構文解析ツール(yaccの上位互換) flex 字句解析ツール(lexの上位互換) less moreプログラムの高機能版

(エ)ネットワークツール NcFTP 操作性を重視したFTPソフトウェア lynx 文字ベースのWWWブラウザ samba Microsoft Windowsネットワークとの接続環境を提供する mew emacs上のウィンドウで動作するメールインターフェースプログラム mh メッセージハンドラ mimehead MIMEヘッダヘンコーダ/デコーダ mm MIMEメッセージビューア sendmail メール配送システム tiny-mime MIMEメッセージのエンコーダおよびデコーダ

(オ)Xウィンドウ gnuplot 対話型グラフ描画プログラム ImageMagick 画像の加工プログラム (http://www.wizards.dupont.com/cristy/ImageMagick.html) xanim 動画再生プログラム Xmorph モーフィングプログラム Xpaint お絵かきプログラム xdvi TeXのdviファイルの表示

8.コマンドラインの動作環境の設定

(ア)ドットファイル UNIXは非常に柔軟なシステムです。動作環境をカスタマイズすることで、非常に使いやすい環境にすることができます。また、環境設定の間違いによってうまく動かなくなることもあります。このようなユーザごとの環境設定は、通常ホームディレクトリ上のドットファイルに(先頭がピリオド.で始まるファイル名がついたファイル)のスクリプトコマンドによって行われます。ドットファイルを表示するには、lsコマンドにaオプションをつけて実行します。

(イ)Kornシェル

(ウ)Cシェル

(エ)Xウィンドウ使用時の注意 Xウィンドウのターミナル画面でコマンドライン環境を使用する場合、新しいターミナル画面のオープンは、ログインではなく新しいシェルの起動になります。したがって、ターミナル画面のコマンドラインでの環境は、Kornシェルの場合ENV変数に記述されれうファイル、Cシェルの場合は.cshrcに設定する必要があります。

9.Xウィンドウの環境設定

10.特別なディレクトリ 使用しているUNIXシステムによって多少異なりますが、システム内のファイルは種類別にディレクトリに分けられています。表は、SVR4の代表的なディレクトリです。

ディレクトリ ファイル / UNIXカーネルなど /etc システム管理・設定ファイル rc,termcap,mail,passwd,hostsなど /etc/rc.d マルチユーザモードへの移行時のスクリプト /dev デバイスドライバ /sbin 管理用のコマンドファイル /tmp 一時ファイル作成用(起動時にクリアされる) /usr ユーザのシステム環境に応じて競っていされるシステムファイル /usr/bin 基本コマンドが置かれているディレクトリ /usr/ucb BSD互換コマンド /usr/lib ライブラリファイル /usr/include ヘッダファイル /usr/man オンラインマニュアル /var システムのログやデータなど変化するファイルが置かれる /var/adm システム管理用データ /var/log エラーログなどのログファイル /var/spool スプールデータが格納される /home ユーザのホームディレクトリが置かれる

(ア)/devディレクトリ /devディレクトリにはデバイスファイルが格納されています。 (1)ls-lコマンドの表示内容 デバイスファイルをlsコマンドの-lオプションで表示すると、次のようになります。 crw-rw-rw- 1 root 3, 2 Dec 12 09:02 /dev/tty1 c:キャラクタ型デバイス b:ブロック型デバイス

メジャー番号とマイナー番号

アクセス時刻 第1文字目はブロック型デバイスとキャラクタ型デバイスに応じたbまたはcが表示されます。 メジャー番号はデバイスドライバの識別番号であり、デバイスの種類ごとに割り振られます。マイナー番号は、デバイスドライバが制御するデバイスを示す番号です。

(2)代表的なデバイス

(イ)/dev/null ヌルデバイス なにも出力しないデバイス。コマンドの出力を制御する場合に、このデバイスに対してリダイレクトします。 $ls-l > /dev/null (ロ)/dev/kmem メモリイメージ $ od -cx /dev/kmem

(ハ)/dsk/* /rdsk/* ディスクデバイス ハードディスク、フロッピーディスク、MOなどディスク装置のデバイスファイルです。/dskはブロックアクセス用、/rdskはrawアクセス用です。ディスクのフォーマットや、cpio、tarなどバックアップ用で使用する場合は/rdskのデバイスファイルを使用します。

(イ)/etc システム設定用ファイルが格納される重要なディレクトリです。主なものとして以下のようなファイルが置かれています。

passwd ユーザ定義ファイル shadow パスワードファイル exports NFSの設定 group グループ定義ファイル hosts ホストIPアドレス定義ファイル hosts.equiv rコマンドでの等価ホスト inittab UNIXの動作モードの定義ファイル mail/ 電子メールに関する設定 profile シェル環境の初期化スクリプト inetd.conf 通信サービスの起動方法定義ファイル servives マウント中のデバイス default/ デフォルトの設定値が格納される。例えば、tarコマンドで使用されるデフォルトテープデバイスなど。 rc?.d スタートアップスクリプト。?は実行レベルを表す数字。

11.システム管理入門 これまでUNIXシステムの管理は、システム管理者の仕事でしたが、PC-UNIXやワークステーションの個人化などから一般ユーザがシステム管理の作業を行わなければならなくなってきています。最低限の作業、知識、コマンドについてまとめています。

(ア)スーパーユーザ システムの管理を行うには、スーパーユーザになって作業をする必要があります。スーパーユーザになるためにはログインしなおすか、suコマンドを使ってrootユーザになる必要があります。

(イ)ユーザの追加削除 個人で所有するUNIXマシンであっても、いくつかのユーザ名を使い分けると便利なことがあります。例えば、通常の使用の他、Cプログラム開発環境やFORTRAN数値計算用環境などの目的で別のユーザ名にすると都合がよいこともあります。 システムのユーザは、/etc/passwdファイルに登録されます。ユーザを追加するには、このファイル(SVR4の場合は、さらに/etc/shadowパスワードファイルも)にユーザレコードを追加する必要があります。 (1)/etc/passwdファイルのレコード /etc/passwdファイルのレコードは、コロン(:)で区切れられた6つのフィールドで構成されます。

ユーザ名:パスワード:UID:GID:ユーザ情報:ホームディレクトリ:シェル フィールド 内容 ユーザ名 システムで識別するユーザ名 パスワード パスワード領域。次の文字以外の場合は、パスワードが暗号化されて入っています。 *:ユーザはログインできません。 X(または!):シャドウパスワード(/etc/shadow)を使用。 UID ユーザの識別番号(一般ユーザは100以上) GID ユーザのデフォルトグループの識別番号) ユーザ情報 ユーザのコメントなど(フルネーム) ホームディレクトリ ホームディレクトリ シェル ログイン時に起動するシェルのパス

(2)すでに登録されているユーザ

root スーパーユーザ。 deamon サーバ(デーモン)デーモンプロセス実行のためのユーザ。 bin 実行ファイル(コマンドファイル)の所有ユーザ。 sys システムファイルの所有ユーザ。 adm 管理ファイルの所有ユーザ。 uucp uucpツールの所有ユーザ。 nobody ネットワークアプリケーションでセキュリティを確保するために、最も権限を低くした「誰でもない」仮想ユーザ。

(3)/etc/groupファイルのレコード ユーザは複数のグループに所属することができ、必要に応じて活動グループを変更することができます。これらのグループは、/etc/groupファイルに登録されています。/etc/groupファイルは、コロン(:)で区切られた4つのフィールドで構成されます。

グループ名:*:GID:ユーザ名[.・・・] フィールド 内容 グループ名 グループの名称 * 未使用 GID グループ識別番号 ユーザ グループに属するユーザ名のリスト

(4)コマンドライン環境の設定 BourneシェルとKornシェルを使用している場合、ユーザのホームディレクトリのログインファイル(.profile)を実行する前に/etc/profileと/etc/default/loginが実行されます。通常、/etc/default/loginは動作環境を設定する環境変数のデフォルト値を設定し、/etc/profileはすべてのユーザに共通のログインスクリプトを置くことができます。

/etc/default/loginで設定される環境変数 TIMEZONE=EST5EDT タイムゾーン ULIMIT=0 ファイルの最大サイズ(ブロック)。0は無制限 CONSOLE=/dev/console rootでのログインを許可するデバイス PASSREQ=YES ログイン時のパスワード要求 ALTSHELL=YES SHELL環境変数の使用 PATH=/usr/bin; コマンド検索パス SUPATH=/usr/sbin:/usr/bin スーパーユーザのコマンド検索パス TIMEOUT=300 ログインセッションのタイムアウト秒数 UMASK=022 ファイルの新規作成時のデフォルトモード

(ウ)ディスクと追加するには

(エ)CD-ROM装置をマウントする

(オ)テープドライブの接続

12.UNIXのファイルアクセス管理 UNIXは複数の人が使用するマルチユーザシステムです。このため、ファイルに対する保護モードを競っていする必要があります。

(ア)ファイルからのユーザ認識 UNIXファイルは、アクセスされるユーザを次のように識別します。 スーパーユーザ オーナー(所有者) グループメンバー その他のユーザ スーパーユーザからのアクセスに対しては制限を設定することはできませんが、他の3種のアクセスに対して、read(r)、write(w)、execute(x)の3つの動作に対する制限を設定できます。 オーナーはファイルを作成したユーザです。グループメンバーは、ファイルの所属するグループメンバーからのアクセスです。ユーザは複数のグループに所属できますが、そのうち1つのグループメンバーとして操作を行う必要があります。ファイルに対するアクセスは、アクセス時のユーザのグループによってチェックされます。 id chown chrrp groups newgrp

(イ)通常ファイルのアクセス権 通常ファイルに対するアクセス権は次の動作を許可します。 アクセス権 動作 read(r) ファイル内容の読み出し write(w) ファイル内容の変更 execute(x) ファイルの実行

(ウ)ディレクトリファイルのアクセス権 アクセス権 動作 read(r) ディレクトリ内容の読み出し。つまり、ディレクトリ内に記載されているファイル名を参照できる。 write(w) ディレクトリ内容の変更。つまり、ファイルを消去したり作成したり、ファイル属性の変更を変更することができる。 execute(x) ディレクトリ内のファイル属性を参照できる。

(エ)デフォルトファイルモード ファイルのアクセスモードはchmodコマンドで設定されますが、最初にファイルが作成されたときのデフォルトモードを変更するにはumaskコマンドを使用します。 umask 8進数表現 8進数表現については、chmodコマンドを参照してください。



文書番号 00120
日付 2003.12.28
参照数 3052

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